イントロダクションその2。
イントロダクションその1で『渓流』というもののイメージが湧いたところで、いよいよ『テンカラってなんぞや?』というところに入っていきましょう。
渓流釣りの四流派:エサ釣り、ルアー、フライフィッシング、テンカラ
さてさて。
「渓流の良い感じの自然の中で釣りを楽しみたい!」
そんなふうに思った時に、
「どう釣るか」という点では以下の4つの釣り方が考えられます。
・エサ釣り
・ルアーフィッシング
・フライフィッシング
・テンカラ
まずは一つ一つを簡単に紹介していきましょう。
釣り初心者の人にはなんのこっちゃという感じですが、
それぞれに必要な道具(釣りでは道具をタックルとも言いますが)もあわせて紹介。
エサ釣り:釣果安定の王道
一般的な釣りのイメージに最も近いのがこれ。
糸の先にオモリと針をつけ、エサをピッと針にセットして水中に垂らします。
ちなみに渓流釣りのエサはイクラとかミミズとかブドウムシ(たぶんなんかの幼虫)、
現地調達の川虫とか。
濁りとか増水とかのコンディションに左右されず、
安定した釣果が得られるというのがエサ釣りの一般的な見解。
自分はムシをさわるのが苦手で、
毎度毎度エサを用意するのも面倒に感じてしまう性分なので
エサ釣りには向きません。。。
エサ釣りで必要な道具は以下。
・ロッド(竿のことです)
・ライン(糸のことです)
・針
・オモリ
・エサ
渓流エサ釣りの参考動画は以下リンクより。
ゆるくてたのしそう。
ルアーフィッシング:アクティブに攻めるスタイル
これも釣りの初心者にもイメージしやすいかな。
糸の先に付けるのは魚を模した疑似餌。こいつをルアーといいます。
ルアーをエイッと川に向かって放り投げ、
リールをグリグリグリッと巻いて魚を誘います。
ルアーにもミノー、スプーン、スピナーと色々な種類があり、
状況に応じて使い分けます。
自分は一時期ルアーフィッシングにも挑戦してみましたが、
キャスティング(ルアーを狙った位置に投げ込むこと)と
リトリーブ(リールを巻いて魚を誘うこと)があまりに下手くそで、
ルアーを失くしまくったために断念しました。。
ルアー、結構高いんですよね。
ポイッとキャスティングするのは最高に楽しいのですけど、、
ルアーフィッシングで必要な道具は以下。
・ロッド
・ライン
・リール
・ルアー
ルアーフィッシングの参考動画は以下より。
ニジマスでけえ。
フライフィッシング:優雅でスタイリッシュ
映画「リバーランズスルーイット」を見れば一目瞭然。
長いラインの先に水生昆虫を擬した毛鉤をつけ、
ヒュンヒュンと華麗に宙を舞わせて着水。
エサだと勘違いした魚が食いついてくるのを狙います。
優雅でスタイリッシュな釣りなのですが、
始めるのに揃えなければならないモノが多く、
キャスティングも初心者には難しそう。
一人で始めるというのはなかなか大変そうな気がします。
自分もフライはいつか挑戦してみたいと思いつつ、
ちょっと心のハードルが高いというか。。
ルアーフィッシングで必要な道具は以下。
・ロッド
・ライン
・リール
・フライ
上記タックルでもラインが数種、フライも無数にアリ。
フライフィッシングの参考動画は以下より。
釣り上げるまでのもどかしさがたまらん。
テンカラ:シンプル・イズ・ベスト!
さて、いよいよ我らが(?)テンカラです。
使用する道具は以下。
・ロッド
・ライン
・毛鉤
糸の先についた毛鉤をロッドのしなりを利用して流れに放り込み、
毛鉤をエサと間違えた魚の食いつきを狙います。
必要なモノは上記のとおり、ロッドとラインと毛鉤のみ。
シンプルな道具立てで渓流釣りを楽しむことができます。
すんごく簡単に言うと、リールがなくて毛鉤にそんなにこだわらない釣り。
そんなふうに言えばイメージが湧きやすいかな。
以下、各釣り方と比べてテンカラの有利な点と不利な点。
【エサ釣りと比べて、、】
長所:エサを毎回用意しなくても毛鉤があればオーケー
短所:餌そのものをつかうエサ釣りの方が安定して釣果があがる(と言われています)
【ルアーフィッシングと比べて、、】
長所:ルアーと比べて毛鉤は安価。リールの巻き取りがなく、キャスティングに手間がかからない。
短所:ルアーの方がアクションが豊富で、魚を誘う等の自発的な「魚の引き出し」が可能
【フライフィッシングと比べて、、】
長所:キャスティングが楽。道具が安い。毛鉤もシンプル。
短所:遠距離のキャスティングはフライフィッシングのほうが有利。
ただね、個人的には渓流釣り初心者にはテンカラが断然お勧めです。
まず道具がシンプル。
そして、手返し(一回一回のキャスティングから毛鉤の回収まで)が
他の釣り方より早いため、次々と魚がいるポイントを探っていける。
始めてすぐって魚がいるいないの判断がつかないため、
とにかく「数打ちゃ当たる」式に川を探っていけるのはいいかなーと。
あとは、他の釣り方と違って、「釣れない時の原因追求」がシンプル。
エサ釣りだと「エサが合わないのかな」とか、
ルアーだと「ルアーのアクションが悪いのかな」とか、
フライだと「フライが今のコンディションに合ってないのかな」とか、
「釣れない疑念」が道具立てとテクニックにいきがち。
それに比べてテンカラは、道具がシンプルなぶん、
釣れない理由が環境要因にあるということがわかりやすい。
これ、初心者にはすごく大事だと思います。
テンカラで釣れない理由は、
「そこに魚がいない」「いても魚が食わない」
ほとんどこれ。
このシンプルさ、初心者にはとても大事だと思います。
道具についても、ロッド、ライン、毛鉤と、
この3つで渓流釣りを楽しめるんです。シンプルでいいでしょ。
冒頭の画像が自分が使っている道具です。
魚を取り込むランディングネットとか、
水の中に立ち入るためのウェーダーとかも必要ですが、
純粋に「釣る」ということだけに限れば上記の道具だけで大丈夫。
テンカラの参考動画は以下より。
石垣尚男さん、本当にテンカラが好きなんだろうなってたたずまいが好きです。
www.youtube.com
ということで、まとめると、
「竿と糸と毛鉤で渓流の魚を釣るスタイル=テンカラ」
ということになります。シンプルでステキじゃないですか。
先日の釣行、神通川水系にてゲットしたヤマメさん。シンプルな道具立てで渓流を満喫しながら魚と出会える。人と自然との間の道具は少ない方がダイレクトに自然を感じているように思えて自分は好きです。レッツテンカラ!
このページはテンカラ初心者向け入門講座の1−2です。
前の節:1-1:初心者でも心地良く釣れる渓流の4つの判断ポイント
入門記事もくじはコチラ:初心者のためのテンカラ渓流釣り入門記事まとめ