テンカラ釣行記。みぞれ雪の4月中旬の武石川にて。
雪代期のテンカラは源頭の標高と積雪傾向と渓流の規模がポイント
先日の裾花川釣行では雪代にヤラれ惨敗、コーヒー山歩きという残念な結果に。
1年前にテンカラを始め、昨シーズンは5月〜9月と解禁中は順調に釣果を挙げ、今シーズンも2月、3月と釣果アリ。解禁中で釣果が上がっていないのは4月のみで、なんとか釣果を挙げて各月の定点観測を完成させたい、、、が、、、長野の4月は雪解け水バンバンの雪代期真っ只中。2月、3月にも調子よく雪が降ったものだから(スノーボードは存分に楽しませてもらいましたけど、笑)、雪代も去年より激しい気がする。
色々と調べてみた結果、国土交通省の資料によると千曲川(信濃川)の水量は4月にピークを迎え、その原因は雪解け水とのこと。利根川と増水ピークの傾向が全然違うみたいですね。ソースは下記リンクから。
流水量について:なるほど信濃川|国土交通省北陸地方整備局 信濃川河川事務所
上記は信濃川(=千曲川のことです。長野内では千曲川、新潟に入ると信濃川と名前が変わります)のデータだけど、千曲川に注ぐ支流群はおおよそ同じ傾向を持っていると考えていいかと。とすると、長野全域の渓流釣り人が雪代に悩まされるわけだ。さすが雪国だぜ長野。
ホームである裾花川の本流を見てもド増水の濁流で水の色は完全にコーヒー牛乳。竿を出す気に1ミリもならないような泥流という有様でした。せっかくの休日、そして前述の通り4月の釣果はどうしても欲しい。ということで諸々調べ上げ、「豪雪地帯を避け」「源頭域の標高がそれほどでもなく」「流程が短く小規模な渓流」であればそれほど雪代の影響は受けないだろうという考えのもと川探しでインターネットの大海へ。そこでヒットしたのが上田の武石川。源頭は美ヶ原(と焼岳というピークもあるらしい)で、標高は2000mほどとそこそこあるけど周囲と比較すると積雪量は控えめ。源頭からさほど遠くない巣栗渓谷というエリアでの最近の釣果情報もあり、4月の釣果の実例もある。入渓点も豊富。よーし、決定。いざ武石川へ!
雪代以前に雨、標高を上げていくとみぞれに。そして案の定の増水
ということで武石川に向かうも、空模様はあいにくの雨。標高を上げていくごとに雨が雪に変わり、これ想定してた雪代期の釣りと違うんじゃないか、、と思いつつも狙いをつけていた中流域の入渓点へ。見たところ濁りはなく、増水もやや控えめでなんとかテンカラでも勝負できそう。ゴアテックスのレインジャケットを着ていざ入渓!
が、数十分ほど毛鉤を流すもアタリなし。濁りはないもののやっぱり増水傾向で、ポイントは少なく、徒渉には難儀。ここで粘っても釣果は見込めないと判断し、さっと切り上げて上流域へ移動。上流域なら絶対的な流量も減り、今日の気温(入渓点で1〜2℃ほど)ならそれほどの増水はないだろうと見込んで標高を上げていく。っていうかこの段階で雪代期のテンカラというよりは解禁直後の雪中テンカラになっているような、、、
上流域、ピンポイントでチャンスあり。そして念願の釣果
上流域で入渓点を探る。渓流脇に遊歩道があり、そこからの入渓ができるようで雪をサクサクと踏みしめながら入渓。うん、中流域より流れは穏やかで可能性がある感じ。渓流に覆いかぶさるように木が茂っている場所も多く、キャスティングができる流心脇の瀬をピンポイントで探っていくような戦いに。そして待望のヒット!
いや、初めての一尾に匹敵するくらい嬉しかった。20cmにも満たない小型のイワナ。よくぞ出てくれたと感謝の気持ちになりました。まじで。
引き続き似たようなポイントを探り、ごく小さなアタリにアワセを入れるもボサかぶりでの枝掛かりを懸念した弱いアワセのためバラシ。いや、アワセは勇気を持ってガッツリと入れるべきですね。ここらが潮時、と釣果は一尾ながらも気分良く退渓。
雪代期の長野の狙いは「積雪少なめ地域」「源頭低標高」「流程の短い源流域〜上流域」
さてさて、釣果は一尾でしたが、非常に満足度の高い釣行でした。雪代期の対策として立てた仮説に従って釣行先を決定、途中でポイントを変え、そして初めて入る渓での釣果。自分が考えていたことがしっかりと結果に現れたことが嬉しいというかなんというか。雪代期には「積雪少なめ地域」「源頭低標高」「流程の短い源流域〜上流域」という自分メソッドもできたし。4月でも解禁直後と同じようなコンディションの場所を探すというのがここ長野での雪代対策ということになるのかな。
そして退渓からは半ばお約束になりつつあるスノーハイク。4月も中旬だってのにこの有様。春よ来い。早く来い。切実に。
それではみなさま、素敵なテンカラライフを!