テンカラライフ:テンカラ入門、渓流釣り初心者がゼロから一尾釣れるまで。

全くのシロウトからテンカラ釣りを始めた筆者が「初心者がゼロから一尾釣れるまで」の道筋を紹介します。

テンカラ愛好家にも!初心者向けフライフィッシングの道具/タックルシステムまとめ

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さて、ここではフライフィッシング初心者向けの仕掛け/タックルシステム(=道具立て)を紹介していきますよ。テンカラからスイッチしてフライフィッシングに挑戦したい人にも!

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優雅でシャレオツなフライフィッシング。「ミーハーです!」と胸を張って気楽に始めちゃいましょうよ!

ということで、このウェブサイトは「テンカラライフ」と銘を打ってビギナー向けのテンカラの普及活動に努めているわけですが、テンカラビギナーのみなさん、テンカラの親戚みたいな存在のフライフィッシング、気になりますよね。

 

ええ、完全に自分もそのクチです。渓流系の雑誌を見ていると目にするピカッとしたリールと優雅に舞うライン。映画『リバーランズスルーイット』のフライフィッシングシーンのあの感じ。なんというか優雅さ、ちょっと余裕のある大人の嗜みというか、あの深みのある雰囲気の釣りを穏やかな渓流で楽しみたいと思いまして。

 

はい、一言で言っちゃえばミーハーな立ち位置で、あのかっちょよく優雅でシャレオツ(でモテそう)な世界に自分も足を踏み入れてみたいと。でもね、なんとなくフライフィッシングって敷居が高く、シロウトがおいそれと足を踏み入れちゃいけないような「一見さんお断り」みたいなハードルありますよね?

 

いやいやいや、そんなもんいらないっしょ。ぜんぜん。まじで。

 

気軽に始めてしまいましょうよ。だいじょうぶ、道具立てがちょっとややこしいだけでフライフィッシングは思ったよりも全然お気楽に始められます!テンカラを経験しているあなたなら道具を揃えていつもテンカラで釣っているあなたのカーティスクリーク(=お気に入りの渓流)でフライフィッシングも気軽に始められるはず!アウトドアブランドのパタゴニアもテンカラを「シンプルフライフィッシング」と再評価してプッシュしており、技術的には完全に親戚みたいなものなんです。テンカラ未経験のあなたも、このページでなんとなく道具の情報をつかんでとりあえず始めてみてはいかがでしょうか!

 

ちょっとだけ前置きの話。渓流〜源流域ではせいぜい5m〜10mが勝負距離。

ということでタックル(=道具)の紹介に入る前に、ちょっとだけ前置きのお話を。下記にて紹介するタックルシステムですが、渓流〜源流域と川幅狭めのフィールドを想定しています。川の横幅でいうとせいぜい5mにも満たないくらい、車二台がやっとすれ違えるくらいの道幅くらいのイメージですね。で、そういう川の場合ってラインの遠投の必要がほぼないのが実際のところ。ほら、フライフィッシングって「遠くに飛ばすのが正義」みたいなイメージあるじゃないですか。ノー!断じてノー!もっと心のハードルを下げてください。せいぜい5m〜10mくらい遠くにフライを落とせればじゅうぶん釣果は得られます。イメージとしてはテンカラのキャスティングポイントからせいぜいプラス2〜3mくらいでしょうか。普通の車一台の長さが4mくらいってところなので、自分の立ち位置から車2台分くらい離れたところにフライをなんとなく狙ったところに落とせればそれで大丈夫なんです。「なんか遠くに飛ばせないの恥ずかしいな、、、」とか思う必要まるでなし。っていうか渓流で他人に会う機会ってほとんどないでしょうし。笑

 

ということで、「川幅せまめの源流域で自分から5〜10mくらい離れたところにフライを落とせればオーケー」という最低限のタックルをご紹介していきますね。どうでしょう、みなさん心のハードルが下がったでしょうか?

 

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まずはドバッと6つ道具。

ではではでは本題!フライフィッシングに必要なタックルを紹介していきます!冒頭の画像を見つつ、イメージを膨らませてくださいね。
まずは箇条書き。
・ロッド
・リール
・フライライン(とバッキングライン)
・リーダーライン
・ティペット
・フライ
この6つ道具ですね。ロッド、ライン(とハリス)と毛鉤の3つがあれば成立するテンカラよりは多少複雑。でもだいじょうぶ、ひとつづつ説明していきますから!で、各項目ごとに実際に自分が使っているタックルも紹介していきます。なんにも考えずそれらを揃えればとりあえず釣れるシステムは作れます。ええ、バッキバキの初心者の自分も釣れているシステム(かつお値段抑えめ)なので安心してください!

 

ロッド:テンカラのロッドより短め。6.6〜7フィートくらいのパックロッドを選ぼう。

いきなり「フィート」なんて馴染みのない単位が出てきて心が折れそうになりますがそこはぐっとこらえて!1フィート=だいたい30cmとざっくり考えてください。ということでおよそ2mくらいの長さのロッドが渓流〜源流域では好まれます。テンカラの3.3〜3.6mのロッドと比べると随分短いですよね。テンカラと異なり、ラインの自重で飛距離を稼ぐっていう側面が強いフライフィッシングではテンカラと比べるとロッドの長さはあまり必要がないようです(あくまで自分の体験からですが)。個人的なオススメは7フィート。6.6フィートも一般的ですが、テンカラから移行する人はきっとある程度ロッドの長さがあったほうがキャスティングの感覚がつかみやすいと思います。

 

で、ものの本を読んだりするとロッドのアクションがどうの、、とかいろいろ書いてありますが、ぶっちゃけ初心者ならそんなことわかりません(笑)。ロッドに自分をあわせていくくらいの軽い気持ちでいいと思います。

 

ということで自分はこのアルファタックルの"リバーランズ ブラウンストーン"っていうロッドの7フィートを愛用しています。お値段もそんなに高くなく、取り回しやすい。で、渓流〜源流域が好きな人には「パックロッド」という竿の継ぎ数(=連結数)が多く、コンパクトになるものが断然オススメです。フライロッドだと結構継ぎ数が少なくて仕舞寸法が長いものも多く、山歩きを経て渓流に到着みたいなフィールドには不向きのものもあるのでそのあたりもしっかりチェックすると良いかと。

 

リール:ただラインを収納するだけ。でもこだわりたくなっちゃうモノ。

はい、続きましてはリールですね。ルアーフィッシングだと実際の魚とのファイトにも使われる重要なアイテムですが、フライフィッシングではラインを手繰って魚を手元に寄せてくるため、基本的にはただラインを収納するだけの道具です。ただね、フライフィッシングをやってみるとクラシカルで雰囲気の良いものが欲しくなったりしてくるのですよこれが、、、

 

 で、ワタクシが使用しているのはこのダイワのロッホモア100Aというモデルです。実売3,000円程度。質感も良く、チキチキチキチキ、、、っていう回した時の音も心地よい。このチキチキ音がうるさいのが嫌という人もいるようですが、自分はこのチキチキ音、いかにもフライフィッシングという感じが好きなので、ええ。で、このロッホモアの他にもドイツのRST社のコヒノールというデッドストックのリールも使っていましたが、川でスプール止めのネジを落として紛失、釣行不能に。デッドストックのためパーツの取り寄せも難しいという悲しい経験をしたことがあります。慣れないうちは何かとトラブルが起きがちなので、国産の現行品、しかもリーズナブルなこのモデルは初心者には最適なんじゃないでしょうか。自分も今の所使っていて何の不自由もありませんし、岩とかにガシガシぶつけてもぜんぜん大丈夫(道具的にも気分的にも)。使い込んで味がでるのもいいじゃないですか。

 

ライン:フライシステムのキモ。でもそんな難しく考えなくて大丈夫。

そしていよいよラインですね。こいつがフライフィッシングのキモになります。キャスティングのロッドの反発と運動のエネルギーを一手に担い、遠くへと伸びてフライをポイントへと運ぶ糸ですね。糸というより紐といったほうがいいくらいの太さがあります。で、ビギナーにはほんとわかりにくいのですが、形状、太さ、浮かびやすさでいろいろ種類があります。で、ファーストチョイスは「DT3F」というタイプ。名称を分解して解説しましょう。
DT:ダブルテーパーの略。ラインの中心から両端に向けて細くなっていくタイプ。
3:太さ。数字が大きくなるほど太くなる。
F:フローティングの略。水に浮くライン。
ということで、DT3F=「ダブルテーパータイプで」「3の太さで」「水に浮くもの」というタイプのフライラインということです。WF=ウェイトフォワードといって先端が太くなっていくものなどいろいろあります(興味を持った方はいろいろ検索して調べてみてくださいね、無責任ですません)が、テンカラから移行するならダブルテーパーが使いやすいと思います。真ん中から切って2本になるのでお得だし。

 

で、フライライン、高いものだと1万円弱とかします。高い、、、、ですが、個人的には安いもので最初はいいんじゃないかと思います。というか、前述の通り5m〜10mくらい飛ばせれば渓流〜源流ではじゅうぶん釣りになるのでそんなにラインの性能は釣果に影響しないんじゃないかなと。

 

そしてラインでもう一つ、「バッキングライン」といって、リールに下巻きするラインも必要になります。リールに直接フライラインを巻きつけると、リールの軸の部分の近くは直径が小さいため、巻きグセがつきやすくラインを飛ばす時にヨレヨレヨレってなっちゃうのでその回避のため。自分は上記リールのロッホモア100Aに20フィートくらいかな、バッキングラインを下巻きしてから半分にカットしたDT3Fのラインを結びつけて巻いています。巻きグセが起きにくい「ラージアーバー」という巻き部分の軸の直径が大きいリールもありますのでそっちを選んでも良いのかも。ラージアーバーのリール、かっこいいんですよね、、、

 

バッキングラインはコチラを使用。いちおうなんとなく専用のものを使っています。べつにたぶん百円ショップの麻縄とかでもいいんじゃないと思いつつ。 

 

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リーダーライン:フライラインのパワーをフライに伝える透明のライン

そしてリーダライン。前述のフライラインの画像とか、フライフィッシングの写真とかを見て「こんなカラフルで太い糸使ってたら魚もさすがに気付くんじゃないの?」と思ったあなた、御察しの通りです。さすがにあのオシャレカラーのフライラインに直接フライを結びつけても「人間アホか」と思って魚は食いついてくれないでしょう。ということで、フライラインからフライの間に距離をとる意味でもリーダーラインという透明の糸を連結します。リーダーラインもフライラインと同様に一般的には「テーパーライン」という先に行くにつれて細くなっていて、フライラインからのパワーをうまくフライに伝えてまっすぐに着水させるような作りになっています。これはテンカラのテーパーラインと同じ感覚ですね。

自分はこれ使ってます。リーダーラインも高いものを使う必要はないかと。長さについては15ftとか9ftとか7.5ftとかいろいろありますが、ロッドと同じくらいの長さが一般的です(冒頭のシステム紹介画像だと7ftってなっていますが紹介リーダーラインは7.5ftです、、、大差ないので勘弁してください)。また、「ロングリーダー」といって15ftのリーダーを使う釣法も流行していますが、個人的には初心者にはあんまりオススメしません。ライントラブルが起きやすいし、フライラインとフライが離れすぎていてどこ流れてるのが見失いやすいというしょうもない理由で自分はロングリーダーには馴染めませんでした。後述するウェットフライ/ドライフライも兼用するのでリーダーが長いとフライの挙動が掴みにくいんですよね。テンカラの感覚に近い方が釣りやすいので、自分は7ftくらいにしています。

 
 

ティペット:リーダーの先っぽにつけるライン。

なんじゃそれ?って思う方も多いんじゃないでしょうか。これ、テンカラでいう「ハリス」だと思ってください(逆にフライフィッシングからテンカラに入る人はハリスのことをティペットと言ったりします、ややこしや)。リーダーに直接フライを結びつけるとフライのロストとか付け替えの時にどんどんリーダーが短くなるのでそれ回避のためという側面も強い気が。海外ではリーダーに直接フライを結びつける形も多いようで。で、テンカラのシステムと同様、枝がかりや根がかりの際にティペットから切れてリーダーとフライラインを守るというトカゲのシッポ的な働きというか。健気ね。

 

で、自分はテンカラの1号のハリスを流用しています。釣れりゃあいいっしょっていう軽い感じで。笑

フライ:「ドライ=浮かせる釣り」か、「ウェット=沈ませる釣り」か。

いよいよフライにたどり着きました。ふう。で、自分の場合はフライは完全にテンカラと共用です。そこで一応考えておいた方がいいのは、フライは大きく分けて「ドライ」というタイプのものと「ウェット」というタイプのものに分かれます。ドライは「浮くフライ」ですね。水面を浮かして流し、ガバッと水面に食いついた魚を釣るというダイナミックな釣り。ウェットは「沈むフライ」。水面からちょっと下を流すタイプのフライです。で、フライフィッシングというとドライで釣るのがまあ一般的といったところ。テンカラと異なり、フライラインを水面に浮かばせて釣るのでアタリの手応えが非常に掴みにくいのでウェットの場合はちょっとそのあたりに慣れが必要というか。インジケーターといういわゆる「浮き」のようなものを使う場合もあります。自分としてはフライラインをあまり水面につけない、本当にテンカラの拡張のような釣り方でウェットフライを使うことも多く、なんだか邪道なのかもしれませんがそんな感じで釣ってます。

 

で、上記システムなら#12というサイズのフライがよいかと。浮くタイプと言っても何回か流しているうちに水を吸って沈むようになっちゃうので「フロータント」という粉やらジェルやらスプレーやらの浮力材をつけつつ釣りを進めていく感じです。本当にいろいろなタイプのフライがありますがドライなら定番フライは「エルクヘアカディス」。市販品ならこんなところかな。エルクヘアカディスは自分で巻いて作るのもそんなに難しくないんで道具を揃えて巻いてもいいかも。いずれタイイング(=巻き方)についても記事を書こうかと思います。

 

で、ウェットタイプならテンカラと共用で良いかと。アタリ取りの難しさは、、、気合と根性で、、、なんて言ったら無責任ですが、テンカラと同じ感覚でラインをあまり出さずに釣れば意外となんとかなります。

 

ということでばばばっと一通りの道具を紹介していきました。あ、もちろん、それ以外の道具、ウェーダーとかラインディングネットとかはテンカラと共用でなんら問題ありませんよ。

 

まとめ:テンカラに慣れていればハードルはぐぐぐっと下がる。テンカラ未経験の人も、気楽に始めてみましょうよ!

そして、ここで紹介したタックルは初心者向けのほんの一例。フライは本当に種類も多く、「マッチザハッチ」というその場にあわせたフライのチョイスをするという考え方もあり、またフライラインについても4番のほうが飛ばしやすいという人ももちろんいて。道具の数も多く、選択肢も多いためになかなかハードルが高く感じますが、まずは揃えてみて、テンカラと同じような感覚で釣ってみていろいろ試行錯誤してみるといいんじゃないかと思います。テンカラにある程度慣れていれば、「毛鉤=フライで釣る」というところの勘所とキャスティングのコツはつかめていると思うので、テンカラでやっていることにちょっとアレンジを加えるだけっですんなり馴染めるというか。ということで優雅でシャレオツなフライフィッシング、軽い気持ちで始めてみましょうよ!

 

それではみなさま、素敵なテンカラライフ(orフライフィッシングライフ)を!

 

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