テンカラライフ:テンカラ入門、渓流釣り初心者がゼロから一尾釣れるまで。

全くのシロウトからテンカラ釣りを始めた筆者が「初心者がゼロから一尾釣れるまで」の道筋を紹介します。

釣れる人はこの3点を押さえていた!テンカラ初心者のための釣れる川の具体的な探し方について

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知識も道具もばっちり揃え、いざ渓流デビューとなった時に当然のように問題になるのが「どこの川に行くのか?」というところ。ソロでのテンカラデビューという初心者の方向けに川の探し方をお伝えしていきます。

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川選びがテンカラの極意

身近なところにテンカラの手ほどきをしてくれる方がいるのであれば、その方に教えてもらうのが手っ取り早いかと思いますが、テンカラの人口を考えるとそんなラッキーな人の方が少ないように思います。自分はテンカラの手ほどきは知人から教えてもらいましたが、自分は長野住まい、そして教えてくれた方は横浜住まいと地域が全く違うため、釣行先の川探しは完全に自力でした。だからあなたも大丈夫。身近に手ほどきをしてくれる人やガイドがいなくても最初の一尾をゲットすることはもちろん可能です!

 

ということで、初心者向けレクチャー記事の集大成とも言える川探しについて。釣果を分けるのは道具や毛鉤やテクニックという考えに行きがちですが、何よりも釣果を分けるのは川選びだと自分は思っています。そして、初心者ながらに自分がまがりなりにもテンカラを楽しめているのはこの川探しが今のところ当たっているからなのかなと。そして、この川探しをしている時間もまた楽しいんですよね。ここすごく渓相いいじゃんとか、ここ入退渓が手軽っぽいなとか、そういう妄想、、、もとい、計画の部分もテンカラの一部。「テンカラの極意とは釣れる川を知っていることである」、そんな格言があるのかないのかは別として、川選びで全てが決まると言っても過言ではないということは頭に入れておくと良いかも。

 

初心者の自力での川探しは「書籍」「ネット」「漁協の地図」

身近に手ほどきをしてくれる人がいない以上は、「書籍」「ネット」「漁協の地図」が川探しの情報ソースとなります。そしてその3つのソースのどれかを使うというよりも、複合的に情報を駆使するというイメージかな。「書籍」で大まかに川を選び、「ネット」の情報で絞り込み、「漁協の地図」で補足情報やエリアでの別の候補地を補強する。そんなイメージです。「書籍」「ネット」「漁協の地図」と順々に捜索の範囲を狭めていく感じですね。

 

第一段階は書籍:好みの渓流を探すためにも1冊は持っておくと吉

まずは書籍について。住んでいる場所にあわせ、自分のホームグラウンドとなるエリアがおおよそ決まってくるかと思います。そのエリアの釣り場のガイドブックをまずは一冊手に入れましょう。オススメは下記の釣り人社さんのシリーズ。

 

各エリアごとに相当数の河川が紹介されていて、入渓点まで含めた地図も掲載。東日本が中心のシリーズですが、自分のホームエリアのものが刊行されていたら初心者はマストでゲットしても損はないかと思います。

 

具体的な情報とあわせて初心者にとってこの本が有益なのは、その掲載されている河川のバリエーション。本流から里川、そして源流域と様々なタイプの河川が紹介されています。パラパラっとめくって眺めているだけで、「あ、ここ行ってみたい!」とか、「こういうところはあんまりな、、」といった自分なりの感想が出てくることと思います。イエス、色々な川の情報を目にすることで、自分なりの渓流の好みが見えてくるというわけです。自分の場合はこの手のガイドを見ても源流域や山岳渓流に心惹かれるのでやっぱり山寄りなんだなーと。

 

そしてこの手のガイド本を初心者におススメしたいもう一つの理由が「渓相図鑑としての使い道」。当然、釣果の事例があった川が紹介されているわけで、掲載されている写真は当然「釣れる川の写真」。なんとなくその写真を眺めているだけで、「釣れる川の渓相とその雰囲気」がつかめてきます。簡単に言うと「釣れそうな川の雰囲気がわかってくる」ということ。これ、自分で書籍の情報を頼らずに川を探し始める時にも大いに役に立ちます。

 

さて、上記の釣り人社の書籍は東日本が多いですが、全国規模の渓流釣りガイド本だとこんなのも。

釣り人社の地域ガイドと比べると情報は若干俯瞰的ではあるものの、そのぶん各地の著名な河川については網羅されているかと。

 

源流派の方にはこちらもオススメ。

釣行期とあわせ、源流釣行ガイドブックとしても重宝します。道具や釣り方についての案内もあり、この一冊で源流テンカラの概要がつかめるという源流派の教科書のような一冊です。一家に一冊。

 

下記の記事にて感想をつらつらと書いておりますのでよろしければゼヒ。

 

というわけで、まずは書籍を通して自分の好みの川の傾向をつかみ、おおよその候補を挙げていく。まず初心者の川探しはそこからだとスムーズかと。

 

第二段階はネット:旬の情報とシーズンをチェック!

さて、第一段階の書籍にて「この川いい!」っていう候補が挙がったら、続けてネットでその川の情報をキャッチしましょう。「河川名 イワナ」とか、「河川名 ヤマメ」とかで検索するといいかと。「河川名 テンカラ」だと悲しいかな、テンカラ人口の少なさから情報ソースが結構狭められてしまいます。人気河川だと上記のような検索キーワードで釣行期の記事が出てくるのでそこで諸々の情報をチェック。入退渓点がわかるようならしっかりと押さえておきましょう。また、ネットの情報で大きなポイントとなるのはシーズンについて。季節によって釣れるフィールドも変わってくるので、見つけた釣行期が何月のものかも確認しておくとより精度が上がります。ある程度河川のポイントが絞り込めたらgoogleマップの航空写真でおおよその渓相を確認。先行者対策として入渓点の候補を数カ所挙げておくと万全かと。また、国土地理院の地図もネットで閲覧ができるので確認して地形等の情報も仕入れておくのもオススメです。備えあれば憂いなし。

 

初心者にも釣りやすい渓流のポイントは以下の記事にて。

 

また、各月の河川の概況については以下の記事を参考にしていただければと。

 

第三段階は漁協の地図:候補地の周辺情報を補強

さて、書籍、ネットと情報が揃ってきたところで最終段階は漁協提供の地図。だいたいの漁協は該当エリアの地図を用意していて、その地図の情報が結構役立ちます。想定していた入渓点に先行者がいた時や、入渓したものの全く釣れる気配がない時などの第二候補、第三候補の選定に役立ちます。ネットで漁協の地図を探すもよし、または釣り券を販売している釣具屋さんにも大体は置いてあるのでそこでお店の人に色々聞いて情報収集するも良し。この情報を収集するプロセスがなんというかRPGをやっている感覚で結構楽しいんですよね。ドラクエ的な。あ、漁協提供の地図は何年も更新されていないことも結構あるので要注意。ネットの情報等とあわせて現状に即した形に自分の力で補強することも必要になります。

 

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初心者の川選びで気をつけるべきことは「駐車場所」「退渓点」「木のカブリ」「川の規模」

さて、上記プロセスで釣行場所を絞り込んだら「駐車場所」「退渓点」「木のカブリ」「川の規模」も確認しておきましょう。

 

「駐車場所」は当然ですね。迷惑にならないように車を停めることは当たり前のマナー。

 

退渓点」については、川通し(川の中をジャブジャブと歩いて移動すること)で入渓点まで戻っても良いのですが、事前に退渓点を押さえて置いた方が安全です。結構あるのが釣り上がっていくうちに併行する林道との高低差が生まれて川から出られなくなるというパターン。「これ川を下って元の場所まで戻るのかよ、、、」とガックシくることもよくあります。源流域では川通しで下ることを余儀なくされることも多いですが、退渓まで考慮しておいたほうが安心して釣りに集中できるかと思います。

 

「木のカブリ」については、書籍やネットの情報が「エサ釣り」前提で書かれていると結構木が生い茂っている渓流を紹介していることも。川に覆いかぶさるように木が茂っているとロッドを振るスペースが取れず、枝掛かりが頻発、釣果どころじゃないというケースも考えられます。事前に航空写真等で確認しておいたほうが安全かと。

 

そして「川の規模」。あんまり広すぎると川中に魚が散っていて、ビギナーのうちはポイントの絞り込みに難儀することも相まってなかなか苦戦することと思います。また、川幅が広いと水量も多く、水深があることも多いので初めのうちは小さめの規模の渓流の方が安全面でも釣果でもオススメです。

 

川探し具体例:こんな感じで自分は絞り込んでます。

さて、上記で川探しのコツをお伝えしたところで、「じゃあアンタどうやってんのよ」って声も聞こえてきそうなのでいつもの自分の絞り込み方で川探しをシミュレーション。山梨への釣行、ネットの情報だけで絞り込みという前提条件で。

1:山梨 イワナ で検索

→どうやら野呂川ってところにイワナがいるらしい

2:野呂川 イワナ で画像検索

→釣れたイワナの画像と渓相の確認。

→入渓点のヒントになりそうな画像を探す。

「野呂川出合」のバス停と「広河原」行きのバス。

早川漁業協同組合:の看板と簡易地図を見つけた。

両俣小屋という場所のあたりがキーらしい。

前白根沢は禁猟区。禁猟区ということはすなわちそこにはイワナがいるということ!

いろんな人のブログなどを見てみると広河原から野呂川出合行きのバスが出てて、そのバス停から沢に降りられるらしい。

釣行記を発見。渓相も良さそう。フライフィッシングの人のだからテンカラも振れる。

釣行記は7月。 

3:野呂川をgooglemapの航空写真で確認

並行して道路も走っていて、入退渓はなんとかなりそう。

支流も豊富で、先行者がいても第二候補、第三候補には困らなそう。

4:野呂川 漁協 で検索。

「アルペンプラザ」というところから上流は車の乗り入れ不可能とのこと。

「北沢」という沢での釣果情報あり。

早川漁業協同組合というところの管轄らしい。

「早川」の上流域を「野呂川」と呼ぶということもこの段階で知る。

日釣券は1000円、コンビニのチケット発行端末で購入が可能みたい。

5:「早川 イワナ」で検索。

新宮川、黒柱河内川、内河内川と支流情報をゲット。

本流は湯島の集落あたりから魚影ありとの情報。

 

と、こんな感じで絞り込んでます。

 

まとめ:テンカラトリップの全部のプロセスを楽しむ。釣れなくてもそれはそれでオーケー! 

書籍の情報が入り口でも、自分の場合は上記プロセスを経て事前情報をしっかり整えていきます。そのほうが天候の変化等のトラブルに対処しやすいし、何より安全。 もちろん、実際に行ってみたら思ってたのと違ったなんてこともありますが、それはそれでテンカラトリップの醍醐味。渓を見て1時間くらいロッドを振ってボウズ、温泉に入って地元の美味しいものを食べて農産物をお土産にして帰宅。そんな感じでも十分です。ゴリゴリの前のめりの姿勢ではなく、渓流の楽しみを分けてもらう、そんなゆるい余裕のあるスタンスでのテンカラトリップでいいじゃないですか。数匹釣れたらそれが渓流からのご褒美の宝物、そんなスタンスで。

 

それではみなさま、素敵なテンカラライフを!

 

このページはテンカラ初心者向け入門講座の4−2です。

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前の節:4-1:テンカラのシーズンについて:各月ごとの渓流釣りのフィールド状況とコツまとめ

入門記事もくじはコチラ:初心者のためのテンカラ渓流釣り入門記事まとめ

 

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